私「瓜のインターン」(爪ではなく”瓜”であることに注意)は長くネイルの練習モデル及び資格試験の本番モデルとコンペティションのハンドモデルをしています。
古くはJNECネイリスト技能検定 3級・JNAジェルネイル技能検定 初級から1級及び上級の練習モデル、そしてJNA認定講師資格試験の練習モデルをし、コンペティションに関しては練習モデルと本番モデルの両方も経験しています。
最近では検定試験に関しては人間の手だけではなく、「認定ハンド」と言われるトレーニングハンドを用いて試験を受ける事ができますが、ネイリストは人間の手にネイルを施術する為、普段から人間の手で練習する事が大事だと思います。
今回はハンドモデルをする上でのモデルとしての心構えや爪のケアに関して思う事を記事にしたいと思います。
まず、一番大事なことは「責任感」です。
試験やコンペに臨むネイリスト(ネイリスト予備軍の人も)は自身の時間や労力、お金、多くは人生もかけて真剣に準備をします。
そんな大事な事の重要な一部分を担う訳ですから、モデルもそれ相応の責任を負う事になります。爪を痛めたり、練習をキャンセルしたり、本番のモデルを土壇場で辞めたりする事があってはなりません。
次に大事なことは「誠実さ」です。
全てのネイリストの技術・知識・経験値はそれぞれのステージにあります。いつも上手く出来るわけではありません。時には失敗もします(何度も失敗します)。試験に落ちる事もあるでしょう。コンペで成績が振るわない時もあります。モデルは上手く出来た時や納得のいく成績が残せた時には一緒に喜び、上手く行かなかった時には励まし、時に一緒に悲しみ互いに乗り越え次に挑戦する、そんな誠実さが必要です。
そして「ホームケア」です。
家で自分でする本格的なケアは必ずネイリストにどの様なケアをしたら良いか確認と指導を受ける必要がありますが、最低でも爪を清潔に保ち保湿する事、そして爪を折ったりしないような手の使い方を心がける必要があります。
検定試験では爪の長さを揃える必要があります。どの指の爪を基準に揃えるかは人それぞれですが、ある程度の長さにしておく必要があります。リペア数の上限を超えて爪が折れてしまって長さを揃えられないと減点されてしまいます。
コンペではリペア数の制限はありませんが、事前に沢山リペアをするとなると大変時間もかかりますし、コンペや試験の為のリペアは強度があまり無いので余計な神経を使う必要ができてしまいます。
ここからはハンドモデルとしての理想像です。(あくまで私の考える理想です)
「常に爪を最適な状態に保つ努力をする、そして責任を持って誠実に練習と本番に臨む」事は勿論ですが、
モデルの役割は座って手を差し出す以外にもあります。モデルもネイリストと同じかそれ以上の「目」を養い何が「正解」であるかを理解し違いが分かる事が大事です。
また、練習等ではどの様な工程があり、どの位の時間配分かを知り、タイムキーパーもします。
例えば、各指のフレスカのホワイトを何分で作っているか、削りの時間、バフの時間、ハイシャインの時間等、タイムを計測してネイリストにフィードバックをしてあげます。
各工程の(その日のネイリストのコンディションも考えて)何に苦戦しているか、いつもと何が違うのか、その練習では何を主に練習しているのか、その出来がどの程度か理解して指摘してあげます。
(モデル慣れしてくると目視しなくても、ニッパーでのケアではルースが掴めている・いないも、アクリルエクステンションやポリッシュ等では筆圧が強い・弱いも、ファイルの当たる角度や強さが適切かも、ミクスチャーが室温に最適な状態かもわかるようになります。指をスキンダウンされた際のハンドリングだけで、ネイリストが機嫌悪そうとかも)
「今日はこの指のここに何秒余分にかかったね。」、「室温がいつもより何度低いからアプリケーションに何秒余分にかかったね。」、「トップエンドは上手に出来たけど、スマイルラインがピンク被りしているね。」、「今日はやけに無口だね。(余計なお世話)」等など。
あまり指摘するとネイリストの気分を害してしまい口をきいてくれなくなりますが、きちんと伝える事が出来る信頼関係を築けば意外と大丈夫です。
以上、長くなりましたが
ハンドモデルも初めから「正解」が分かるわけではありません。一緒に学んで一緒に上達していけば良いのです。一緒に喜び一緒に苦しみ一緒に成長するのです。
何だかハンドモデルをするのは大変そうと思われるかもしれませんが、
その通りです。大変です。
でも、その分楽しいのです。
最後にこれはネイリストさんにお願いです。
ネイリストを目指すと必ずモデルを見つける難しさを経験します。
真剣にハンドモデルをしているモデルを大事にしてあげてくださいね。
何かしらの結果を残せた時には、モデルさんにも労いの言葉を忘れないでくださいね。でもモデルにとって一番うれしいのは、ネイリストが上達していくその様を見ることです。